
週末、昼過ぎに起きてカップラーメンをすすっていると、ふと猛烈な孤独感に襲われた。
僕は、いったい何度こんな週末を繰り返してるんだろう?
週末は基本的にいつも家で一人。アニメを見たりゲームしたり、寝不足解消のために寝溜め…なんてしてるうちにあっという間に1日が終わる。
特にこれといった趣味もないインドア人間なので、外に出かけることなんて滅多に無い。友人はもうほとんど結婚してるから、誰かに遊びに誘われることもまずない。
…最後に誰かと出かけたのはいつだっけ…?( ゚д゚)

…僕の周りにはマジで誰もいない。
もしかすると、このまま死んだって半月以上誰からも気づかれないかもしれない…
…
いつから僕はこんなにも孤独になってしまったんだ…
ああ、寂しすぎる!!!(´;ω;`)
SNSをみて気を紛らわしていると…
寂しさを紛らわすためにアニメのネット配信でも見ようとパソコンを立ち上げると、以前登録していた出会い系PCMAXのブックマークが目についた。
出会い系…かあ…
ここなら孤独な僕にも、寂しさを埋めてくれる女の子が見つけられる..カモ

…いや、でも、やっぱ出会い系は..
以前何人かとやりとりしてたこともあるけど、マジで疲れるんだよな…
メッセージの文面を考えるだけでクタクタになるし、いざメッセージを送れば返信に一喜一憂。スタミナの消費が凄まじい…

そもそも、コミュ障で恋愛経験もロクないヲタが出会い系でうまく女の子に声をかけられるワケが無いんだよな(´;ω;`)
で、でも、実際に登録してる女の子を眺めるだけでも、少しは寂しさが満たされる…カモ。
…
ま、まあ眺めるだけならあり…か
どうせ家にいてもアニメ見て寝るだけだし、気晴らしに女の子を眺めるだけならあり…だよね?(;・`д・́)…ゴクリ

出会いはPCMAXのプロフィール検索
以前登録していたIDとパスワードを打ち込み、PCMAXにログイン。ひとまず、「プロフィール検索」で近くに住んでいそうな女の子を見てみることに。
検索を開き適当に画面をスクロールしていると、気になるプロフィールを見つけた。

寂しい…一人暮らし…?
こ、この子、僕と同じだ!!
きっと僕と同じで、一人の寂しさを埋めるために登録している女の子に違いない!
彼女の寂しさを埋めてあげれるのは、もしかすると同じ境遇にいる僕だけかもしれないゾ!

僕と彼女はこうして出会うのが運命だったのかも…!!
しかもプロフィール写真めちゃめちゃカワイイ!!(·:゚д゚:·)ハァハァ目はくりっとしてて、鼻筋が通ってて、かなり整った顔をしてる。(·:゚д゚:·)ハァハァ
早速メッセージを送って…
…
いや…
でも断られたら辛い…
それに…
そもそも、こんな可愛いんだからいくらでも相手が見つかるハズ。
僕みたいな非モテヲタ、お呼びでないでしょ…

やっぱりやめとこうかな…
返信が来ても続かないかもしれないし、送って不安な気持ちになるなら送らないほうがマシ…
…うん。やっぱりやめておこう。
結局、ぼーっと20分ほどプロフィールを眺めて閉じた。
まさかの向こうから…
翌朝歯をきながら再びPCMAXを見ていると、メッセージ画面に通知が!
ん…?
こ、これは..?
…向こうから僕にアプローチしてくれている!!?(((;”°;ω°;)):ガクガクガク
僕みたいなヲタに、あんな可愛い子が…?
や、やっぱり…

彼女と僕は結ばれる運命なんだ!(·:゚д゚:·)ハァハァ
さっそくメッセージを返信だ!
よし、これで送信っと..
送信5分後。
一息付かぬまにすぐに返信が!
…ん?
よかったら全然誘ってください…?

マ?
え…と…これは(((;”°;ω°;))ガクガクガク
つ、つまりは…誘われ待ち…ってコト!?
ど、ど、ど、ど、
どうしよ…(((( ;゚д゚)))アワワワワ
いきなりパッと女の子を誘える場所なんて思いつかないし…い、一旦もちつけ、僕!!ここはグーグル先生に相談だ!
えっと、初デート、初デート…
動物…園は敷居たかすぐるし、映画館..女の子と映画なんてまず行ったコトないし…
…

ランチ..デート?
これだ!!!
お昼にちょっとだけ会って解散!これならコミュ障な僕でもボロを出さずになんとか乗り切れるハズ!!
よ、よし。
メールをお、送ってみる…か。

やばい、マジで緊張する…(((;”°;ω°;)):ガクガクガク
震える手でメッセージを送信!
ここまでかしこまれば不快感は与えない…ハズ。
…
( ‘ω’ ≡ ‘ω’ )ソワソワ ( ‘ω’ ≡ ‘ω’ )ソワソワ
…
( ‘ω’ ≡ ‘ω’ )ソワソワ ( ‘ω’ ≡ ‘ω’ )ソワソワ
…返って来ない…(´;ω;`)

で、で、でも向こうから「誘ってください」って言われてるんだから、断られるハズがない(((;”°;ω°;))
もう少し…待ってみるかぁ。
気晴らしにアニメでも見ようとするけれど、返信が気になって全然集中できない…
…
諦めてパソコンの前に張り付きメール画面を狂ったように更新し続けていると、
…や、や、や、
やったぞおおお!!
待ち合わせは土曜に高円寺駅。
こんな可愛い子と週末会えるなんて…!

ついに孤独な僕に春が訪れたwww
待ち合わせ場所に来たのは…
待ち合わせ当日、集合時間1時間前に高円寺に到着。
スマホからPCMAXのアプリ開き、これから会う女の子のプロフィール写真を再び見返す。
やっぱりかわぇぇ… (๑´д`๑)
というか、これから本当にこの子と会うの..か。

..や、やばい、めちゃめちゃ緊張してきた(((;”°;ω°;)):ガクガクガク
落ち着かず商店街と駅前をいったり来たり徘徊し続けていると、あっという間に待ち合わせ15分前に。
改札の入り口が見える位置に立ち、バクバクと脈打つ胸を押さえながらスマホを見つめていると前から声をかけられた。
「あ…あの..オタ..男さんですか?」
顔を上げると、真っ黒なゴスロリ衣装が飛び込んできた。
リボンやらレースやら十字架の刺繍がゴチャゴチャと縫い付けられたスカートからは、像のように太い脚が覗いている。
スカートのくびれあたりはパツパツで今にもはちきれそう。二の腕は大根みたいに太い。髪はショート。
顔は…スーパーでよく見かける小太りの中年おばさんにそっくり。25には到底見えない。

(…ど、どちら様…で?( ゚д゚)ポカーン)
理解が追いつかないまま反射的に返事をしてしまった。
「あ、え、….と?( ゚д゚)…は..い。」
「あ、よっかたですぅ〜!ちょっと早く着いちゃいましたぁ。待ちましたぁ??♡」
見かけからは想像できないほど甘ったるい声。
放心状態で、

あ…い…い..え。つ..さっき..きまシ..タ( ˙-˙ )
と定型文を返すと…
「そうなんですね!お腹すいた〜♡行きましょ!」
と言うなり、彼女は巨体を震わせてノシノシと商店街の方へ歩き出した。
彼女についていくと…
現実を受け入れられないまま巨体の後へ続いていくと、デカ盛りで有名なラーメン屋さんにたどり着いた。次郎インスパイア系のお店だ。
「お店、ここで良かったですかぁ?(っ◜ω◝c) 」
事前にオシャレな喫茶店をリサーチ済だったのだけれど、僕はもうそんな事切り出す気力も失っており…
「ア…ハイ…ソッスネ…( ゚д゚)」
「良かったぁ!ここ美味しいんですよぉ〜♡」
こちらを振り返りながらノシノシとドアをくぐっていく。
「…ヘー( ˙-˙ )」
トボトボとお店に入っていくと、食券の前で巨体がこちらを見つめていた。
「...(◉ω◉`) ジーーーッ.」
「…か..買わない..んです…か?」
「私電車代もかかってるから、おごってくれたら嬉しいな..なんて?(っ◜ω◝c)」

もう僕は考えるのをやめた(´;ω;`) というか、一刻も早くこの場から開放されたい…
「…( ´・ω・)⊃スッ…」
「あ!ありがとうございますぅ〜!♡」
案の定、迷うこと無くラーメン大のボタンを嬉しそうに押していた。カウンター席に通されると、店員さんが二郎系でおなじみのコールを聞いてくる。
「私、ヤサイマシマシ油多めで♡」
「...僕は普通で..( ´・ω・)」
…
オーダーが終わると、沈黙が流れる。黙っていても仕方ないので、わかりきっている事だけど念の為確認をしておくことに。
「あ、あの…写真…プロフ..本人…です..か?」
「あ..あれですかぁ?ちょっと昔のッ!w」
そういうと、スマホに保存されていた別の日に撮影したであろう写真を見せてきた。
(; ゚ ロ゚)!!!?

…(゚A゚ )(嘘..だろ…まさかの本人.. ?)
店員「おまたせしやしたぁ!」
絶句していると、デカ盛りラーメンがテーブルに着丼。溢れんばかりのもやし、巨大な豚肉、固形化した背脂…
「わー来た!そう、私これにハマってからちょっと太っちゃいまして♡」
「…アッ..ソッスヵ…( ˙-˙ )(何杯食ったらこんなに太るんだ…)」
ダイソンのごとく野菜ともやしをうまそうに平らげる巨体を横目に、僕はやけくそになりながら普通盛りでも異常に多いラーメンを夢中ですすった。
悪い子ではなかったんだけど…
店を出た後彼女は、
「ごちそうさまでしたぁ!お礼にどこでも付き合いますよぉ♡」
と申し出てきたけど、丁重にお断りして解散。奢らされはしたけど、ちゃんとお礼も言えるし悪い子ではなさそうだった。
あの写真のままの姿でその言葉をくれたなら、どんなに良かっただろうか…

みんなは僕みたいな失敗をしないために、出会い系で女の子と会う時は最近の写真を必ず貰うように…ね(´;ω;`)
今回は残念な結果になっちゃったけど、成功体験もちゃんとあるよ。くわしくは以下の記事にまとめているので、気になった人はぜひチェックしてみてね!